骨髄移植経験者の闘病生活メモ

B細胞リンパ芽球性リンパ腫/白血病、骨髄移植をしました。その経験と経過を綴ります。大した内容は書けませんが誰かのお役に立てれば幸いです。

メモ33 GVHDとGVL効果

移植後は、さまざまな副作用や合併症が起こります。

 

代表される免疫に関する合併症は!

GVHD(移植片対宿主病)

これはドナー由来のリンパ球が患者の正常な臓器も異物とみなして攻撃してしまうことです。

重症化すると治療が難しく、命に関わることになります。

人によりますが、主には肝機能障害や下痢・吐き気の消化器系臓器、皮膚、口腔・眼と言った粘膜などに出ます。

私は最初、主に内臓よりも皮膚に強く出ました。

           f:id:foodiedash:20191002115515j:image            

こんな感じに、手や足が痛がゆい!

痛いのも辛いけど、『かゆい』ってのもかなり辛いよ。痛いのは痛み止めを使う手段はあるけど、かゆいって薬を塗って耐えるしかない。飲み薬もあるけどなかなか痛みよりは効き目を実感するにはイマイチなんだよ。。

口内炎が口中に数えきれない程できたなんて人もいます。

こういった症状を抑えるために免疫抑制剤を使うんですが、それにより免疫力そのものが著しく低下することに伴う感染症も危険になります。

 

これを書いている現在(移植から500日以上経過)も顔や背中のかゆみ、ドライアイ、肝機能障害と色々症状は継続中です。

GVHDだけでなく、移植前処置での放射線照射なんかの影響もあわせて起こっているので非常に弱い状態です。

 

GVL効果(移植片対白血病効果)

これは移植により起こるGVHDを逆手に、移植後も患者に残存している白血病細胞を異物とみなして攻撃する免疫反応を利用するものです。

軽症のGVHDが起こった方が白血病の再発が減り、予後も良くなると知られています。

 

私の移植の場合も、ドナーさんとの白血球型を完全一致ではなくして、ドナーさんの細胞を私の悪い細胞とあえて戦わせるという効果も狙っていると説明がありました。

 

GVHDによる臓器障害という悪い側面と、GVL効果による再発を抑えるという側面と、相反するバランスをうまく管理して継続していくことが、すなわち私の寿命を継続していくことになります。

 

 

そう思うと、かゆみや下痢など多少の症状が出るのは『ドナーさんの細胞が戦ってくれている証』と思って感謝しながら生活するしかありません。

 

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村